2017年所内研修

11月1日(水)

  • ① 所長より 事務所通信12月号について


  • 1.期中(月次・四半期等)の業績検討の重要性について

     目標と予算との数字のズレは何故おきているのか?前年同月との比較、予算との比較、現金主義で実際の数字に反映されていない等の原因を知る事で、次の打ち手になります。


  • 2.小さな単位で業績を見てみよう

     業績の変化の原因を探るときに、担当者別・商品群別・顧客別等の小さな単位で業績を見ることで 何処に課題があるのかを見つけやすくなります。職員からは、売上を簡単な得意先別で分けて1位~5位迄売上順位で出してみると取り掛かりやすいと思います、という意見がありました。また、事業の進出・撤退・拡大・縮小の判断には、部門別の経理をすることも役立ちます。部署で分ける事によって従業員に利益や採算・コストの意識が、芽生え経費削減に繋がるというメリットも考えられます。


  • 3.平成30年分の扶養控除等申告書の記載について

  •  年末調整に向けて、今年の改正項目について、TKCシステムのオンデマンド研修周知がありました。また、平成30年度扶養控除等申告書の書き方の変更点として、源泉控除対象配偶者(給料のみなら年収150万円以下対象)や障害者控除のうち、同一生計配偶者(給料のみなら年収103万円以下対象)の確認がありました。10月でも触れましたが、パートさんの働き方に影響がありそうです。


    ② 所得税法テキストにつき、所内研修

     個人確定申告に向け、青色申告の要件と提出期限(2か月以内など)、特典としてこれも届けが必要であるが、事業の場合に青色専従者給与、少額減価償却資産の必要算入、10万円または65万円控除(帳簿書類の備え付け、保存、棚卸の作成等が必要)、純損失が生じた場合の3年間の繰り越しなどの復習がありました。


    10月5日(木)

    1. 秋期大学より研修報告

     TKC静岡会の最も大きな研修会である、秋期大学が今年も開催されました。

     秋期大学のトピックの一つでもありましたが、所内研修にて、AI(人工知能)により会計業務が本当に不要になっていくのであろうか、という意見が職員から出ました。クラウド会計などによる仕訳の自動化は、仕訳の精度が低く、そこから作られた決算書は信頼に足る決算書と言えるのか、という問題があります。会計事務所としては、中小会計要領の目的でもある、経営者が自社の経営状況を把握し、経営に役立てられるように、適時・正確な記帳をサポートしていくことが大切です。ただ、TKCのクラウド(銀行信販データサービス)を使用して、仕訳の半自動化を行うことは、一度人の目が入るので、積極的に推進していくべきと思います。クラウドの活用は、生産性の向上にもつながるので、会計事務所でも対応していきたいと思っています。

     また、製造業の総資本営業利益率が、リーマンショック前、資本金10億円以上は2007年の5.5%程度から2009年は1%強まで落ち込み、2013年は4%強まで回復しているのに対して、1000万円未満ですと、2007年は0.5%程度、2009年は‐5.5%、2013年は1%程度(財務省「法人企業統計」)と、大企業と中小企業の収益力に大きな差が出ている事に対し、深刻にとらえ、会計事務所としては中小企業の収益力向上をどう助けるべきか考えています、という意見がありました。一例として、事業計画の策定支援、また設備投資の際の計画策定支援などの形があると思われます。

     また、事業計画に関係がありますが、早期経営改善計画の研修会では、策定費用の2/3、上限が20万円で国の補助金が下り、計画に金融機関の同意書が不要なので、従来の事業計画策定支援に比べて、大分ハードルが低い、という説明がありました。

     

    2.所長より、事務所通信10月号から。

     平成30年から配偶者控除等の改正があります。今年は従来の制度のままですので、混同しないように。平成30年からは、配偶者特別控除枠が103万円超201万円以下までに増えます。パートさんは、年収103万円を超えて夫の社会保険の扶養の範囲に収まる130万円まで働く等、改正によって働き方を考える機会になるでしょう。

     中小企業庁「経営者のための事業承継マニュアル」によると、今後5年間で30万人以上の経営者が70歳以上になります。多くの企業が事業承継のタイミングを迎えます。事業承継の承継パターンは、①親族への承継、②役員・従業員への承継、③社外への引継ぎが考えられます。また、後継者が引き継ぎたくなる会社(黒字化に向けた経営改善の取り組み)をしなければなりません。特に後継者教育には通常510年の時間が掛かり、資産の承継、人材、技術、ノウハウ、信用などの承継も準備が必要です。現経営者が60歳を超えたら承継の準備に取り掛かりましょう。

     末に向けてふるさと納税による寄付が増えると思われます。確定申告不要のワンストップ特例(寄付先は5か所以内)の利用、控除限度額の目安については、総務省ふるさと納税ポータルサイト等の利用などが便利です


    9月6日(水)

    TKCご担当者様より

    早期経営改善計画策定支援についてお話を頂きました。

    早期経営改善計画を利用企業の7割が黒字企業であり、全体の5割が30代~40代の経営者です。会計事務所が主となって進めるというよりも会計事務所はサポート役です。

    この支援の対象企業は、資金繰り管理や採算管理などの基本的な内容の経営改善の取り組みを必要とするような企業です。今後の自己の経営について見直す意思を有する会社や個人事業者です。経営者の意志が固まっていて経営者が自分で考えられないと、良い計画は立てられません。

    この支援は自分たちで会計を行う(自計化)為に会計ソフトを利用する費用に充てる事も可能です。


    会計事務所は銀行と連携していく時代の流れになってきています。企業・会計事務所・銀行と一緒になって改善していこうという時代です。

    早期経営改善計画等の制度を活用して、自社の経営改善につなげ、金融機関と対話の機会をもつという趣旨の制度です。


    8月3日(木)

    所長より

    事務所理念の確認

     事務所の経営理念・基本方針の確認。その中で翌月巡回監査率80%という目標と、年配の人の知恵を借りて、若い人の力で目標を達成しようということがありました。また利他の精神で、チームの一員として働く事の重要性が強調されました。

     職員から初期指導時に経理担当者とのコミュニケーションをとり困っている事を聞いていますという話がありました。一緒に問題点を解決し信頼関係を構築する事が大切であるという意見がありました。


    TKCご担当者様より

     TKC全国会重点運動 ①中小会計要領 ②書面添付 ③自計化

    →これから第2ステージ ④TKCモニタリング情報サービス ⑤ 早期経営改善計画策定支援 ⑥創業、事業承継、海外展開支援へ

     ⑤については、早期改善計画の目的は、ある会員先生によると、「対話」、経営者の現状把握や将来像把握を助け、金融機関との対話ができるように橋渡しする、とのことでした。

     TKCモニタリング情報サービス…決算書の提供サービスについては、静岡は比較的進んでいるそうです。決算書を電子で金融機関に提供できる時代になってきているそうです。

     また、Windows10creators updateの強制適用が開始された、ということで、強制適用が開始されると1~2時間パソコンが使用できず業務終了時などの注意が必要です。

     飲食業や小売業で普及しだしたAirレジ(タブレットPOSレジアプリ)とTKCFXシリーズとの仕訳連動、所内チャットなど、情報処理技術について様々な事を教えて頂きました。  

    7月7日(木)

    事務所通信8月号より


    ① 自社の健康診断ツール「ローカルベンチマーク」って何?

    「ローカルベンチマーク」通称:ロカベンは企業と金融機関との対話のツールです。魅力ある会社かの判断指標でもあります。

    ・財務情報(6つの指標)…①売上持続性②収益性③生産性④健全性⑤効率性⑥安全性

    この6つにより現状把握と問題点の洗い出しを行います。

    ・非財務情報(4つの着目)…①経営者への着目②事業への着目③企業を取り巻く環境・関係者への着目④内部管理体制への着目

    この4つにより問題点を改善し、今後の方向性を導きだします。

    職員から…財務情報が良いとしても非財務情報に問題がある、例えば、自己資本比率が高くても、後継者がいない、従業員の定着率が悪い。コンプライアンス上の問題がある、等があれば、非財務情報は高い評価でないのでは、という意見がありました。


    TKC担当者様より

    早期経営改善計画策定支援事業をTKCが支援します。

    従来の経営改善計画策定支援事業との違いは、

    1. 計画書が簡単です。②対象企業が「全ての中小企業」です。③金融支援を必要としません。無借金でも使えます。④金融機関の同意書が不要です。


    職員から、早期に経営計画を策定することで経営を見つめなおす機会になりますね。中小企業を元気にしたいという日本社会の動きに合わせた支援ですね。という意見がでました。

    6月1日(木)

    <TKCご担当者様より>

    ・TKC証憑ストレージサービスのデモを見せて頂きました。領収書やレシートをスキャンして、自動で仕訳を起こしてくれます。レシートから仕訳ができる人工知能には目を見張るばかりですが、電子データの保存料金も当然かかりますので、今の所は、スペースがないが新たに借りるには家賃が高い、証憑の管理を電子でされたいIT関係の会社が興味を持たれるのでないか、という意見がありました。証憑を電子保存する場合は、事前に届出が必要です。

    ・ランサムウェア(身代金要求型と分類されるウィルス)が世界中で猛威をふるっています。感染しない為の4つのポイントは

    ①Winndowsは常に最新の状態に!②不審なメールは開封せずに削除する!③バックアップは保管場所を分散して小まめに実施する!④古いPCは入れ替える!(XP,VISTA)です。


    <事務所通信より>

    ・子育て・介護と仕事との両立を支援する助成金の活用 申請は全ての取り組みを実施してから2か月以内。就業規則の整備が大切。

    ・印紙税について…契約書の原本には印紙が必要であるが、控えとして保存してあるコピーには印紙が不要である、メールで送付される電子契約書には、原本を相手に紙で交付するのでなければ印紙が不要である。

    ・利益を伸ばすには、

    ① 固定費の3%削減

    ② 販売数量を3%増やす

    ③ 売上原価を3%減らす

    ④ 販売単価を3%上げる。

    同じ3%の努力なら、どれがいいでしょうか。

    ①、②など様々な意見がありました。実際は、④ 販売単価の3%アップが一番利益に与えるインパクトが大きい。

    ① 固定の削減は自分の範囲なので簡単。(接待交際費のうち冗費であるもの、売上につながらない固定経費など。)けれど、②~④については、相手もあり、全社的な取り組みが必要ですが、利益に与える影響は大きい。経営者の方も、どの策をとるか、分かれる所です。粗利益の向上は、営業担当者だけでなく、安易な値引きをしない、仕入担当者の原価意識、回収の経理担当まで、全社的な取り組みが重要です。


    <分かる財務分析できる経営助言「売上は伸びたのになぜお金がないの?」>

    ①売上増加したが利益が増えたか、②もうけは回収できているか、の観点で原因を確認していく。

    ①限界利益率、固定費の増加をチェック。特に、その原因を掘り下げる為に、部門別で損益を出すとよい。

    売上が増加しても、運転資金が増加しているので、手元資金が減っていないかを確認する。運転資金の増加のうち、具体的には、売掛金などの売上債権の回転期間が伸びていないか、棚卸資産回転日数が増加していないか、買入債務の支払条件が短くなっていないか、原因別に探る。

    今回で「わかる財務分析・できる経営助言」は最後です。全部は覚えていないが、ためになった、これからも本を読んでいきたい、という意見がありました。担当する会社のために、役立てる知識をつけていきたい、と思います。

    5月11日(木)

    TKCご担当者様より

    TKC方式による自計化の特徴と、H29年6月より自計化システム利用の関与先からTKCへの直接メールでの問い合わせが始まりますというご案内がありました。


    ・所長より、事務所通信6月号について

    ① 税制改正のうち、平成29年4月1日から適用の設備投資減税の拡大について説明がありました。A類型は最新モデル限定要件を撤廃しました。工業会等による証明書の取得は同じですが、新たに経営力向上計画の認定が必要になりました。税額控除あるいは即時償却と、メリットの大きい税制ですが、経営力向上計画について、設備取得前に認定を受けるか、取得から60日以内に経営力向上計画の申請(受理)をし、事業年度末までに認定を受ける必要がある点が注意です。

    ② 決算後の注意点として、元帳・出納帳等の帳簿類・請求書や領収書などの証憑書類の保存はそれぞれ専用のファイルを準備し保存期間を明示しておくと良いでしょう。最近は税務署への届出を経て、電子帳簿保存制度などもありますが、きちんと電子ファイルの保管が必要なのは代わりがありません。

    ③ 事業計画書のない決算書というのは、銀行にとって魅力のない決算書となります。未来の話(会社の最善の方法)が出来る事が求められています。


    ・「わかる財務分析、できる経営助言より」…売上が上がっているのに利益が低下している場合の分析

    変動損益計算書による分析が有効。

    <変動損益計算書とは>

    費用を変動費(売上に応じて変動する費用)と固定費(売上が増減しても変動しない費用)に分け、売上から変動費を引いた限界利益、限界利益から固定費を引いて経常利益を出します。

    限界利益率が前年に比べて低下している場合、外注や材料費などの上昇がないか考えられます。

    固定費はさらに人件費、設備費(減価償却、地代家賃、保険、リース料、修繕費)、その他固定費の3つに分け、原因を分析します。

    この例では、新しい取引先の新製品の売上高が増大したが、製品別の限界利益率は悪く、会社全体として限界利益率が下がっていました。

    実際に製品別売上高の集計をすることがありますか、という質問が職員からありました。なかなか製品別の売上高の集計は、財務システムへの入力の際、売上と材料、外注等を同じ部門に区別して入力せねばならず、ひと手間かかりますが、どの製品が利益の源泉か分かるので経営の改善にあたり、非常に有用なデータになる、とききます。

    また、金融機関が求める経営改善計画では、この源泉を明らかにすることを重要視します、との意見が職員よりありました。

    4月7日(木)

    ① 利益が出ているのに、なぜお金がないの?

    今回は「わかる財務分析、できる経営助言」のこのテーマに基づき事務所で研修を行いました。

    Q.売上も順調に増えて利益も出ているはずだけど、頑張れば、頑張るほど、お金が少なくなって苦しくなるのはなぜ?

    A.利益は出ていてもお金がそれに伴って増えない場合、いくつかの原因が考えられますが、大きな原因としては、

    「掛売上」「掛仕入」があって、すべてを現金決済していないからです。

    主な要因は 売上債権回転期間(完了した仕事につき「お金」を回収するまでの平均日数)の悪化と考えられます。つまり、回収が長くなっているので現金が足りていない、利益と資金のズレが起きているということです。

    社長様の中には、「売上を伸ばす」事に意識して、回収条件など「資金」に関することをおろそかになってしまう方もいらっしゃいます。例えば、回収期間の長い売り上げが増えて、売上債権回転期間が1か月伸びれば、1か月の売上に相当する手元資金が減ります。1か月分の売上相当の現預金がなくなれば、苦しく感じると思います。


    <売上債権回転期間の計算方法>

    (売上債権÷年間純売上高)×365

     例えば、売掛金1000万円、年商1億2000万円なら、1000万÷12000万円×365=30.4日

     売り上げ発生から回収するまで30.4日かかる、ということ。

     この売掛金が2000万円に増えれば、回収まで60.8日かかるようになっている。


     前期と比較して、回転期間が長期化していないか?また、長期化していればその原因を探る必要があります。

    また、特に資金繰りに関しての意見として、   

    ・資金繰りの改善は、企業の財務体質の改善につながる、現金商売や、短期回収の売上が増えることが大事。仕入れの支払サイトより売り上げの入金サイトが短いと、支払いが先行するので、その資金を手当てしなければならない。

    ・売上債権回転期間の長期化の原因として、滞留債権(回収がなかなかできない債権)がないか?特に、大口の取引をする際は回収可能か、事前によく検討する。

    ・資金繰りに厳しい会社は、自社で資金繰り予定表を計算して頂くことが大切

    という意見がありました。


    ② TKCのご担当様より、4月より、「TKCモニタリング情報サービス」が始まる。決算書、科目内訳書などをインターネット経由で金融機関に提供できるサービスが開始される、というご案内がありました。


    ③ また、認定支援機関向けのTKC様の研修の中で、販路拡大の手段として、中小企業基盤整備機構が主催する「J-GOODTECH(ジェグテック)」を利用した大企業と中小企業とのマッチングの利用を検討下さい、という案内がありました。大企業約300社と、登録された中小企業とのマッチングを中小企業基盤整備機構が行うそうです。

    2月2日(木)

    1.所長より、TKC全国会の今年度の重要テーマについて紹介があった。

    (1)第一ステージとして

    ・3大テーマに取り組む ① 中小会計要領の浸透、② 書面添付の推進、③ 自計化の推進

    (2)第2ステージとして

    ・事務所の総合力の発揮 ① モニタリング情報サービス、② 経営改善支援(認定支援機関による経営改善計画)、③創業・事業継承・海外展開支援

    という方向で努力していく。


    2.事務所職員より テキスト「わかる財務分析 できる経営助言」からの研修、

    テーマ「適正な設備投資の額と、借入金の額について」

    <ポイント>

    ① 設備投資の際の適切な借入額…借入金の1年間の返済額が、税引後利益と減価償却費の合計額の範囲内である事

    (減価償却費を含めるのは、減価償却費は実際はお金の支出がない経費であるから)

    ② また、設備投資後の人員増加等、設備投資による経費の増加も考慮する。

    ③ この過程を行わずに返済可能額を超えた借入を行ってしまうと、資金が足りなくなり、借入金返済の為に再度、借入を行う、あるいは経営者からの借入になるという自転車操業に陥ってしまうので、設備投資の際はこうした点を踏まえた助言をする。

     職員の中から、昔この適正な借入ができず、今頑張って経営改善している会社があります、この助言は大切です、という話がありました。

    1月12日(木)

    ① 所長より、今年の目標

    まず、全員の努力により翌月巡回監査率が上がってきた。(12月は69.7%)来年は80%にしたい。

    今年の目標…今年も、自利利他をもとに行動していく。研究開発を進める。(組織再編なども継続して学んでいく。)などがあった。職員より、大変であるが、ノウハウをよく学んで、次に生かしていくのも大切であるという意見があった。


    ② TKCのご担当者より、会計事務所を取り巻く最新の環境変化として、①クラウド、フィンテック、マイナンバー、電子帳簿(スキャナ)保存がある、いう話があった。TKCのクラウド会計は、自動的に仕訳を計上するのでなく、一つ一つ確認ボタンを押しながら仕訳計上するので、正確な帳簿ができる、という話があった。スキャナ保存については、現金の領収書をスキャナ保存し、TKCのデータセンターに月額料金を支払い保存する仕組みであるが、実際に領収書をスキャナのみ保存するには、開始3か月前に税務署への届が必要なことはもちろん、領収書を廃棄する前に外部の監査を受ける必要など、必要な要件を満たす必要があり、全てのクラウド会計ソフトが対応しているわけでもなく、(TKCは対応している)ハードルは高い。しかし、デジタル化が流れとして進んでいくのでないかという話であった。

    また、紙ベースで現在保存している書類は、それぞれの保管期限があるので、(たとえば現金の領収書は法人税で7年、青色欠損がある場合は9年など)そちらの指導も大切であるという意見もあった。

    別件であるが、windows vistaのマイクロソフトのサポートが294月で終了するので、vista利用中のパソコンについては、パソコンの入れ替えなども必要になる。

    TKCの他のシステムとして、フィンテック、FX4クラウド(支店毎の分散入力)などがある。流れとしては、できるだけ対応していった方がいいのでないかということだった。


    ③事務所職員より、291月より開始した所得税のセルフメディケーション税制の説明があった。病院へ行かず、市販薬で治療している人(自己治療)や予防に努めている人のための税制。

    ポイントとして

    ・医療費控除との選択適用

    ・確定申告で控除

    ・対象となる市販医薬品は、1500種以上、医薬品に「セルフメディケーション税・控除対象」のマークがついている。

    ・対象となる人、職場で定期検診をうけたり、メタボ検診を個人で受けている人など。

    ・年間12000円を超えた分から、所得控除の対象になる

    ・確定申告時に、医薬品購入時のレシートと、検診の領収書や結果通知書の提出が必要。

    素人ではどの薬か分かりにくいのでマークが目印になる、医療費控除とどちらが有利?などいろいろな意見・質問があった。例えば、課税所得400万なら、年5万円の対象薬品購入なら、38000円の所得控除、減税は11400円である、という説明であった。

    ④業繁忙期において、給与支払報告書・償却資産・法定調書の打合せや注意事項、確定申告期に向けた事前研修の確認。